
Science(科学)、 Technology(技術)、 Engineering(工学)、Mathematics(数学)を統合的に学習する「STEM教育」に、 Art(芸術)を加えて提唱された教育手法。
これだけだと、(芸術はともかく)所謂”理系”という理解になるが、そういった単純なものではないようだ。 今やAI,Iot、プログラミング教育、ICTなどなどのニュースを見ない日はないから理系・工学系が重要視されるのはわかるが、わざわざ”STEAM教育”と銘打っている意味がピンと来ない。※美術は創造性ということらしいが。
日本STEM教育学会 のサイトを見るが、専門家向けなのか、さくっと理解しやすいような説明はない。会長の「これからの社会とSTEM教育の役割」という長々しい文章を要約すると以下のような内容。書いてあることは理解できるが、もっとさっくりとした説明がないだろうかと探してみるが、いいサイトが無い。
取り敢えず、「これからの第4次産業革命の時代において、様々な課題に対応・解決したり、新たな価値を創造するにはこれらの5要素が必須だ」という理解でいいや。
自動車業界によるEVシフトが挙げられる。…100年に1度と言われる大変革が始まっているのである。
…同時に自動運転のような高度な技術が付加価値となっていく。それを可能にする技術がIoTでありAIである。これからの自動車はスマートフォンのように様々な情報とつながり、志向に合った最適な移動を選択できるようになることだろう。現在のガソリン車に使用されているソフトウェアのソースコード数は約1000万行と言われている。今後も自動車の付加価値が高まるにつれて、必要なソフトウェアのソースコード数は増加していくだろう。
…このようにEVシフトは、電機業界や土木、建設業界などとも関連した社会システム全体に関わる変革であり、それはすでに動き出しているのである。
こうした社会では、新たなアイデアを生み出したり、問題を見つけ出すことができたり、複雑な課題を解決することができるエンジニアが必要であるし、利用する側にも賢明な消費ができるだけの知識が求められるようになる。したがって、これからのSTEM教育は、このような要求に応えていく必要がある。
問題解決のプロセスでの結果の予測や計画の実行の自動化には、AI関連の技術が活用されることが多くなる。中でも、大量のデータの中から必要な特徴量を抽出することができる技術が注目され、この技術と画像認識技術との組み合わせによって、防犯や認証などに使われるようになってきているし、自然言語処理や音声認識などの技術にも応用されて、私たちの生活は益々便利になり、行動も変化してきている。一方で、犯人であるかどうか、本人であるかどうかをAIが判別する時代にもなってきた。膨大な情報の中から必要な情報を見つけだすことは、もはや人海戦術では不可能であるし、実装レベルの技術の信頼性は極めて高くなってきた。しかし、先進技術との共存には、常に技術に対して批判的な視点を持つことが重要であると思う。そのために、AIやIoTの仕組みを学び、課題を理解して適切に活用できるようにすることも、これからのSTEM教育の役割であると考える。
追記:経産省サイトでいい資料がヒットした。「21世紀の教育・学習」となっている。作成者は中島さち⼦氏。(steAm, Inc. 代表、東京⼤学⼤学院数理科学研究科特任研究員
⾳楽家(ジャズピアニスト・作曲家)・数学者・STEAM 教育者)
肩書がすごいね。数理科学&音楽家!!
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